硫化水素ガスについて
硫化水素ガスとは
硫化水素は自然界の様々な状況で発生していますが、汚泥等のかくはんや化学反応等によって急激に高濃度の硫化水素ガスが空気中に発散されることもあります。硫化水素ガスは、嗅覚のまひや眼の損傷、呼吸障害、肺水腫を引き起こし、死に至る場合もあります。
硫化水素ガスの特徴
- 空気より重く、無色です。
- 水によく溶け弱い酸性です。
- 腐った卵に似た特徴的な強い刺激臭がします。
- 目、皮膚、粘膜を刺激する有毒なガス(気体)です。
特有の硫黄臭(卵が腐ったような臭い)がして、嗅覚を麻痺させる作用があります。
濃度が高くなると逆に匂いを感知できなくなり、濃度が致死量に近づいているにもかかわらず気付かないため注意が必要です。
硫化水素ガスの二次災害
「硫化水素ガスによる二次災害の発生にご注意下さい!!」
危険な現場の特徴として
- 硫化水素ガス特有の腐った卵に似た強い刺激臭がします。
- 車両や部屋、バスルームに「硫化水素発生中」「近寄るな」などの注意を喚起する張り紙がされていることがある。
- 車両や部屋、バスルームのドアや窓に目張りがされていることがある。
- 洗浄剤や入浴剤の入れ物が散乱し、バケツ等が置いてある。
全国的に硫化水素ガスによる救急事案が相次いで発生しており、発生場所近くでガスを吸ったことにより多数の住民が病院に搬送される事態も起こっています。
このガスを吸い込むと、鼻やのどに激しい痛みを起こし、高濃度の場合は死亡する危険性があります。
濃度対危険度
濃度(ppm) |
作用又は毒性 |
0.025 |
鋭敏な人は特有の臭気を感知できる。 |
0.3 |
誰でも臭気を感知できる。 |
3~5 |
不快に感じる中程度の強さの臭気。 |
10 |
眼の粘膜が刺激される下限。 |
20~30 |
耐えられるが臭気の慣れで、それ以上の濃度に、その強さを感じなくなる。
肺を刺激する最低限界。 |
100 |
2~15分で臭覚が鈍る。1時間で眼、気道の刺激。
8~48時間の連続ばく露で死亡することあり。 |
170~300 |
気道粘膜の灼熱的な痛み。
1時間以内のばく露ならば、重篤な症状に至らない限界。 |
700 |
短時間、過度の呼吸運動が現れた後、直ちに呼吸麻痺、窒息死。 |
1000 |
昏倒、呼吸麻痺、窒息死。 |
硫化水素発生事例
- マンホール内に硫化水素滞留
- 汚泥をかきまぜ硫化水素発生
硫化水素ガスが測定できるガス検知器一覧
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